midnight blue なんとも素敵な響きです。古き良き時代から 知性を纏った紳士達は、この黒よりも深く艶やかな、ミッドナイトブルーで仕立てたダークスーツを端正に着こなし、控えめにすることで、より一層 個人のパーソナリティーが引き立つ事を熟知していました。
N氏は、背広服らしく、ゆったりしながらもシャープに見えるヨーロピアンカットの三つ揃いで仕立てました。サックスブルーのドレスシャツにスーツと同色のレップタイが上品です。
T氏は、典型的なアメリカントラディショナルの三つ揃いで仕立てました。このスタイルは保守的で控えめの中に、カスタマーがソフトでフランクな印象になる事を、仕立てる際に最も注意をはらいます。
M氏は、ケイドきってのスレンダーなカスタマーです。ロードバイクのトレーニングによって絞られた体型はシャープそのもの!M氏は、この三つ揃いが人生初のカスタムメイドです。この手の生地とオーセンティックな飽きのこないスタイルで仕立てれば、末永く愛好出来ます。次回作は、アンソニー・パーキンスばりの長い手脚を生かしてIVY STYLEもいいのでは!